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崖下を覗く少年
ツーリングスポット

鋸山の地獄のぞき

スリルを求めて

千葉県南房総でのツーリングにおすすめなのが、鋸山にある地獄のぞきです。
鋸山は千葉県鋸南町にある標高329mの山です。
鋸山には日本一をほこる日本寺大仏など、百尺観音や千五百羅漢など他にもたくさんのみどころがありますが、中でも一度は行ってみてもらいたいのが「高所恐怖症殺し」とも言われる地獄のぞきです。

地獄のぞきとは、上部がぐっと前にせり出すような形になっている絶壁のことで、先端部分には落下防止のための柵がついているものの、傾斜状に下に向かって斜めになっている部分から見下ろす景色は豪胆な人でも思わずぞっとしてしまいます。
中には見下ろす景色を「なーんだ」と大したものでもないようにいう人もいますが、崖の部分がどんな形状をしているかが分かる側面からの景色を見れば冷や汗をかいてしまうことでしょう。

鋸山の歴史

鋸山(のこぎりやま)という名前の由来となったのは、江戸時代に多く行われてきた採石のためです。
かつては石切り場として、良質の石材を得るために数多くの石切人がこの山を訪れ石を切り出していったといいます。
そのため山の大部分では山肌の岩が露出しており、ゴツゴツと尖った岩の様子が鋸の歯のようにも見えるので、いつのまにか「鋸山」というふうに呼ばれるようになったのだといいます。

石切り場で切りだされた岩は、現在も残る東京や神奈川の有名建造物の一部として使われています。
靖国神社や早稲田大学などのほか、横浜の港湾設備に使われている石はこの鋸山でとれた石だということです。
現在は石切は行われていませんが石切場跡は観光地として見ることができます。

千葉県の面白いところは南房総地域では西側にも海を見ることができるということです。
関東の東端にある地域では、ふつう海から昇る朝日は見ることはできても海に沈む夕日は見ることができません。
ですがこの鋸山の周辺にある明鐘岬では夕日鑑賞ができるポイントとなっています。
なお、鋸山へ向かうには国道127号線を使いますが最も近道である有料道路の「鋸山自動車道」は、普通乗用車のみの通行となっておりバイクでは侵入することができません。

バイクツーリングでは見ることができないのですが車での通行の場合、鋸山自動車道を入ってしばらく行ったところにある、珍しい手掘りのトンネルを見ることができます。
山頂には日本寺大仏のある日本寺があり、拝観料600円を支払って山道をハイキングします。
長い階段を昇ると一気に景色が開けるので、ぜひ一度登ってみてください。