千葉で頂くぬれ煎餅、名品です
千葉というとピーナツ?ヒマワリがきれいとか、菜の花がすごいとか、都会に近いけれど自然が美しく景勝地もある、というような印象があります。
千葉のそれぞれのエリアに名物、B級グルメなどがありますが、銚子市で有名なのがぬれ煎餅です。
有名というよりも必死に宣伝したからこそ、今注目されているという事になりますが、銚子市の銚子電鉄は深刻な経営なに陥っていました。
平成18年、11月15日、そんな経営不振に悩む銚子電鉄は副業をホームページに立ち上げます。
それが、ぬれ煎餅の販売だったのです。
しかしこの広告、ただ、ぬれ煎餅はじめました、的な事ではなく、切実に窮状を訴えるメッセージとして、鉄タクの方々の気持ちをギュッと掴み、全国各地から銚子のぬれ煎餅を求める声が相次いだのです。
食品事業部の山崎さん(部長さんです)はいいます。
当時、会社更生法の適用を検討していた状態で、ぬれ煎餅を資金の足しにしたいと営業していたのですが、ホームページでの広告をお願いしてみたことが始まりだったといっています。
煎餅ってパリッとさくっとじゃないの?
おせんべいというとバリっと歯ごたえがよくてぼりぼり頂くというイメージがあります。
でもお年寄りでも小さいお子さんでも、歯が弱い人がおいしく頂ける煎餅、それがぬれ煎餅なのです。
最初は煎餅の食感を頭の中に思い浮かべながら食べるのでぐにゃり・・・とした触感が「ん?」と思うのですが、しっかりかみしめていると生地にしみこんだ甘辛の醤油が次第に口の中にじんわりと広がっていき、香ばしさ、煎餅独特のコメの風味などを感じます。
強めに焼いたお持ちの少し硬くなった部分に醤油がしみ込んでおいしさを感じる事がありますが、まさにその感覚、ぬれ煎餅はこの珍しい食感と癖になる後味で売れていきました。
ぬれ煎餅駅という道の駅
犬吠駅でぬれ煎餅の実演販売を開始、その後、平成7年6月に直売点として、銚子市内にお店を構えます。
ぬれ煎餅駅というお店です。
道の駅のようなイメージで、手焼き体験コーナーもあり、こうして作られるのか、という事が実際に自分の手でわかるようになっています。
1袋2枚入りの生地、それを自分の手で焼くというのも楽しい体験です。
醤油を塗りつつ焼きあげる普通のおせんべいではなく、ぬれ煎餅の場合、焼きあがってから醤油につける、だからしっとりといい具合に柔らかくなるのです。
体験ブースのテーブルには、青のりやカレー粉、七味唐辛子、マヨネーズやソースなどのトッピングも置いてあり、お子さんと一緒に楽しめるブースとなっています。
銚子駅はぬれ煎餅に救われた形となりましたが、東日本大震災で今また、存続の危機となっています。
銚子にいったら、銚子電鉄の皆さんが心を込めて開発、販売しているぬれ煎餅、是非、食べてみてください。